『聖女の魔力は万能です』を読んでみた

こんにちは、はるばぁです。
漫画が好きで、気がつけば電子書籍の冊数が四桁を超えていて驚きました。
せっかくなので良かったもの、もそうでもなかったものも(笑)ご紹介していければと思います。

聖女の魔力は万能です

原 作:橘由華
漫 画:藤小豆
発 行:㈱KADOKAWA
発刊数:1~9(2024年3月14日現在)

はるばぁの評価

人物作画 :★★★☆☆
背景作画 :★★★☆☆
ストーリー:★★★★☆
おすすめ度:★★★★☆

作品導入部

仕事を終えて帰宅した主人公は、突然現れた魔方陣によって異世界へと召喚される。
召喚されたその大広間のような場所では大勢の人が歓喜の声を上げ、召喚の成功を讃える。
大きな魔方陣の中には主人公ともう一人、高校生くらいの少女がいたが、少女は『聖女』と呼ばれ主人公とは別々の場所へと移される。
一時間以上ほぼ放置状態の後、やっと来た高官らしき人物から、この世界が魔物や瘴気に苛まれている事、その瘴気を浄化出来る聖女が必要なこと、そしてその儀式によって自分達が召喚されたことを聞かされる。
本来一人しか召喚されないはずの儀式で二人召喚され、少女は『聖女』としてこの国の王子の庇護下に。
元の世界へ帰るすべはなく、ただ城にとどまるだけの日々。退屈しのぎにと散歩に出かけ、ハーブ園を見つける。そこは薬用植物研究所で、主人公はそこで研究員として働くことに。
研究所での仕事の一つであるポーション作りには魔力を込めるという工程があり、そこで初めて自身の魔力を感じ、ポーション作りに夢中になっていく。しかしそのポーションは通常の1.5倍の性能で…。

魔物討伐から瀕死の重症を負って戻って来た騎士団達は、主人公が大量に作っていた高性能なポーションにより助かり、交流が始まる。
少しづつ主人公の能力に助けられる者が増えていく中、本物の聖女は主人公のほうではないかと囁かれるようになり…。

感想

異世界ファンタジー。召喚&聖女もの。
絵は全体的に柔らかな印象。ストーリーも魔物や瘴気といった暗い題材を扱っているが、魔物との戦闘などがメインではなく、主人公や周りにいる人々の成長や恋などほっこりする内容が多く、絵の柔らかさとマッチしていると思う。

自分の意志とは関係なく突然異世界での生活を余儀なくされて、それでも前向きに自分に出来ることを精一杯する主人公の姿は、素直に『素敵な女性だな』と思える。
なによりも、この異世界での生活を楽しみ、恋をして、友情を育んで。自分らしさを失わず、より輝いていくというのがいい。

現代日本では、自分のやりたい事・好きなことを仕事にできる人はどの位いるのだろうか。
好きで始めた仕事でも、周囲の環境で嫌になってしまうこともあるだろう。

この作品のように、本人に唯一無二の能力があり、周りにいる人々の多くが優しい人達で、いつだって手を差し伸べてくれる世界などありはしないだろう。
けれどだからこそ、物語の主人公に憧れるし、憧れられる主人公を作り出せる作家さんはすごいと思う。

最後に。
異世界ファンタジー好きで、ほっこり気分になりたい人。甘酸っぱい恋にキュンとしたい人に、是非この作品を読んでみて欲しい。
アニメ化もされているので、そちらもお勧めです。
主人公と共に召喚されたもう一人の少女視点のコミックス『聖女の魔力は万能です~もう一人の聖女』が全4巻で発売されていますが、今回紹介した作品を先に(少なくとも4巻まで)読んでからの方がいいかと思います。

はるばぁのひとりごと

お医者さん・看護師さん・セラピストさん・カウンセラーさん。他にも人を癒す職業ってたくさんあるよね。
人によってはネイルサロンとか、クラシック音楽に癒されるとか、一つ一つ挙げていくときりがないほど。
はるばぁの癒しは何だろう…? 美味しいプリンを見つけたときとか、すっごく好みの漫画に出会えた時とか…? でもそれって『癒し』っていうより『幸福感』って感じだし。

そもそも癒しってどうとらえたらいいんだろう?
例えば病気とか怪我なら治療だろうし、肉体的な疲れなら睡眠とかマッサージとか?
よく猫好きの人たちが猫カフェとかで『癒される~』って言ってる映像とかあるけど、あれって猫嫌いな人とか動物苦手な人からすれば、地獄以外の何物でもないだろうし(笑)

100人居れば100通りの癒しが存在するなら、癒しってすごく曖昧な言葉だよね~。

現時点でははるばぁの『癒し』が何か思いつかない。
特別大きな病気も無いし、大怪我もしてない。悩みや不安がないわけじゃないけど、はるばぁは基本ポジティブマインドだから、たいていのことは何とかなるって思ってるし。
これはつまり『癒し』が何か思いつかないんじゃなくて、今のはるばぁには必要ないってことかも(笑)