こんにちは、はるばぁです。
漫画が好きで、気がつけば電子書籍の冊数が四桁を超えていて驚きました。
せっかくなので良かったもの、もそうでもなかったものも(笑)ご紹介していければと思います。
コレットは死ぬことにした
漫 画:幸村アルト
発 行:㈱白泉社 花とゆめコミックス
発刊数:1~20(完)+女神編(1冊完)
はるばぁの評価
人物作画 :★★★☆☆
背景作画 :★★★☆☆
ストーリー:★★★★☆
おすすめ度:★★★★☆
作品導入部
神様が人間と深くかかわっていた時代、片田舎で薬師をしているコレットは、休む暇もなく人々のために働いていた。昼夜問わず助けを求める住民たちは、薬師なのだから患者を助けるのは当然とばかりにコレットに頼ってくる。自分は何のために薬師をしているのか分からなくなってしまう。
食事や睡眠もままならない状態が続き心身共に疲弊しきったコレットは、井戸は別の世界に繋がっているという伝説を思い出し、患者たちの声に追い立てられるように井戸に飛び込んでしまう。
意識を失い気が付くと牢屋の中に。自分は死んだのだと思ったコレットは、死者の国には病人もけが人もいない。自分はもう患者を診なくていいのだと喜ぶが、コレットが目を覚ましたことに気づきやって来た骸骨は彼女が薬師だと知ると、自分の主が病にかかっているので助けろと言う。
連れていかれた寝室にいたのは、全身に火傷を負った死者の国『冥府』の王ハデスだった。
神の身であるがゆえに死ぬことはないが、痛みと熱に苛まれているハデス。そんなハデスに薬師としての自分を捨てきれないコレットは治療を行う。
そんな折、地上ではやり病が蔓延し始めたとの知らせが冥府に舞い込む。
冥府で過ごすうちに薬師を目指した頃の気持ちを思い出していたコレットに、ハデスは地上に戻りやるべきことをして来いと言う。
伝説の通り井戸を通って冥府へとやって来ただけで死んではいなかったと知ったコレットは、ハデスの導きで地上へと戻る。
はやり病も収束し、コレットは再び冥府へ。
まだ傷も癒え切っておらず、無理をしてはすぐに熱を出すハデスの治療のため戻って来たコレットは、患者が居れば『往診』すると笑い、冥府と地上を行き来する生活を始めるのだった。
感想
神話ファンタジー。恋愛もの。
これぞ少女マンガといった感じの絵で、主人公の表情が豊か。出て来るキャラクターたちも個性豊かで、全体的にいい感じのまとまり感がある絵。
ストーリーに出てくる神様たちはギリシャ神話がベースだが、いい意味でその設定に囚われていないと思う。
この作品はコレットという一人の少女が、恋にも仕事にも明るく前向きに進み成長していくと言う、少女マンガの王道のようなストーリー構成だが、だからこそ読んでいてしっくりくるものがある。
夢や希望を持って努力して、それでも叶わなくて挫折して。そんな経験をしたことのある人も多いと思う。そんな時自分はどうしていただろう? 例え届かなくても手を伸ばし続けていたら? 諦めずに歩き続けていたら?
この作品を読んでいると、伸ばし続けた手が別の何かを掴めていたんじゃないか、歩き続けた先に別の道が見つかったんじゃないか…と考えさせられる気がする。
タイトルに『死ぬことにした』とあり、最初に井戸に飛び込んでしまうので誤解しそうになるが、むしろ『生きること』の意味をしっかりと考えた作品だと思う。
最後に。
この作品は年齢を問わずお勧めしたい。
笑える要素も多々あるので単純に娯楽として読むのも有りだと思うし、この先の人生のあり方に少し思いをはせてみるもよし。
読み終えた後の心地良い充足感を、いろんな世代の人に是非味わって欲しい。
はるばぁのひとりごと
コレットの職業の薬師って現在ではお医者さんのようなものだけど、何となく薬師=薬剤師みたいに思っちゃう。昔は医学もあまり発達してなく、手術なんてもっての外みたいに言われてた時代もあって、薬の知識と病気や怪我の診断が出来る知識を兼ね備えた人がお医者さんの役割を果たしていたんだろうな。
現代では医師の役割と薬剤師の役割って分かれてる。でも薬を処方出来るのは医師だけで、どんなに薬に詳しくても薬剤師は処方が出来ない。それを思うとお医者さんってやっぱりすごい職業なんだなぁと改めて思うんだよね。
はるばぁは手術の経験って子供の頃に一回しかなくて、その時の担当してくれたお医者さんの事もほとんど記憶になくて、覚えてるのは麻酔が切れた後とにかく痛かった事とか、担当だった看護師さんが優しかった事くらい。今になって申し訳ないなと思う。
はるばぁはお医者さんになりたいと思ったことはなかったけど、実際にお医者さんの仕事を知ってみて、やっぱり自分には向いてないと改めて思った(笑) 何よりもまず体力的に無理(汗)
今や人生100年時代。
自分の寿命は誰にも分からないけど、もし100歳まで生きるとしたらアラフィフなんてやっと折り返し地点。
それならまだまだ挑戦すること自体を諦めちゃうなんてもったいないよね!